気づいた事、発見した事
シンギュラリティという言葉をご存知でしょうか。
元々の意味は特異点。数学上の言葉ですが、物理学でもブラックホールの中心などが特異点と呼ばれています。
最近このうちの「技術的特異点」について各所で取り上げられることが多くなってきました。
NHKの番組が作られたり、国連の安全保障委員会で議題にあがったりというニュースもありました。
特異点というのは、それまでの法則が成立しなくなるなる点をさします。
シンギュラリティ=技術的特異点も同じように、現在の技術的進歩の予測を超えるという状態を指すようです。
現在、人工知能の開発がIBMやGoogleなどを初め各所で進められていますが、これがある一定の段階を過ぎると、
人工知能が人間の知能を超えてしまうと言われています。
そして、今から30年後の2045年には、全世界の人間の知能を合わせたものを人工知能が超えると予測されています。
そこから先は(というかそれ以前から徐々に始まる)、人工知能がさらに優れた人工知能を設計し、
それを繰り返すことで、生物学的進化にとらわれている人間の進化をはるかに超える速度で人工知能が進化していきます。
そのような時代まで、あとわずか30年ほどのところまで来ているわけです。
10年前には今のスマートフォンの普及した社会は想像できなかったでしょう。
今のスマートフォンよりはるかに巨大で便利なサービスが30年後には実現しているかもしれません。
ただ、そうなると、人間が人工知能に支配される、何か対策や開発に制限を設けるべきと考える人もいます。
私自身は、結構楽観的に考えているのですが、確かに今の時代でも特に若い人たちは
スマートフォンに縛られた生活になっているようにも思います。
将来、人々が人工知能の提供する情報のみに頼ってしまい、自分で考える事、判断するという行為を失ってしまう危険性は確かにあります。
もちろんすべての人がそうだとは限りませんが、それが一定多数を占めるようになるとそれが社会の常識になっていき、
そうでない人が変わり者、偏屈とみなされるかもしれません。
30年後、私自身生きていられるかどうかは分かりませんが(もちろんシンギュラリティへの道のりはそれ以前から始まっているわけですが)、
面白いサービスはどんどん利用したいものですが、自分で考えることはやめない偏屈じいさんになりたいと思っています。